男子初日結果|
60kg級, 66kg級, 73kg級
日 時|2019年2月9日
場 所|フランス,パリ,Accorhotels Arena
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60kg級決勝は高藤選手とSMETOV選手.予想通り(60kg級予想),第3シードまでがメダルを争う形になった.決勝戦は,接戦に見えるかもしれないが,高藤選手が組み手争い(柔道衣を握る位置を争う)で,先に相手の襟を握ることができ,相手をコントロールできていた.この組み手で相手をコントロールする時間が長ければ,勝つ確率は高くなる.サッカーでいう支配率のようなものだ.相手が横落*のような形で肩車にきたところを隅落*で返して,技あり.高藤選手が勝利した.
*横落
*隅落
66kg級は,阿部選手が66kg級予想にも記した2018年世界ジュニアチャンピオンのLOMBARDO選手(ITA)に敗れた.ITAチームはよく研究しているという印象がある.LOMBARDO選手は3位決定戦で敗れて5位だったが,今後も要注意だ.決勝は,VIERU選手(MDA)とMARGVELASHVILI選手(GEO)との戦い.VIERU選手は,2016年にU23のヨーロッパチャンピオンだが,それ以降はグランドスラム大会で結果は残せていなかった.MARGVELASHVILI選手の決勝進出は予想通りである.VIERU選手は,右組で積極的に攻める選手.準決勝のZANTARAIA選手戦でも積極的に攻めて,最後は大内刈で技ありを獲得し勝利した.決勝戦も,VIERU選手は積極的に攻める.MARGVELASHVILI選手は接近戦に持ち込みたいが,VIERU選手の動きがよく,できなかった.VIERU選手が小外刈のフェイントから体落を掛けると綺麗に決まり,一本.VIERU選手は,グランドスラムでは初優勝を飾った.
73kg級は,橋本選手とTSEND-OCHIR選手(MGL).TSEND-OCHIR選手は2014年,2015年の世界ジュニア銀メダリストで,2018年のグランドスラム・エカテリンブルクの金メダリスト.シニアに上がっても実力をつけてきている選手だ.TSEND-OCHIR選手は,背中を握って接近戦で勝負をしたい.しかし,橋本選手は釣り手(右組の右手)の位置がよく,間合いを詰めさせなかった.1分50秒にTSEND-OCHIR選手がタイミングよく隅返*を仕掛けるが,それを側転で対応し,隅落で技ありを奪った.このあたりの反応はさすがだ.最後も相手が間合いを詰めてくるところを体落で一本.橋本選手が貫禄をみせつけた.3位は実力者のSHAVDATUASHVILI選手(GEO),2016年リオデジャネイロ五輪66kg級金メダリストのBASILE Fabio選手(ITA)だった.BASILE Fabio選手は73kg級の柔道にマッチしてきている.
*隅返
勝手に選ぶベスト一本|
66kg級の決勝戦 VIERU選手(MDA)とMARGVELASHVILI選手(GEO)の体落
大会結果|
60kg級
優 勝|TAKATO Naohisa (JPN)
準優勝|SMETOV Yeldos (KAZ)
3 位|NOZADZE Temur (GEO)
3 位|DASHDAVAA Amartuvshin (MGL)
66kg級
優 勝|VIERU Denis (MDA)
準優勝|MARGVELASHVILI Vazha (GEO)
3 位|SHMAILOV Baruch (ISR)
3 位|ZANTARAIA Georgii (UKR)
73kg級
優 勝|HASHIMOTO Soichi (JPN)
準優勝|TSEND-OCHIR Tsogtbaatar (MGL)
3 位|SHAVDATUASHVILI Lasha (GEO)
3 位|BASILE Fabio (ITA)