松本薫選手引退|ロンドン五輪決勝をプレイバック

引退会見の「子育てしながら野獣スタイルは難しかった」は,パフォーマンスを考える際に,意味深な言葉だ.松本選手と聞いて思い浮かべるのは,試合に入る前の闘争心溢れる目つきと気迫である.その顔が思い浮かんだときに,ロンドン五輪の決勝を思い出した.相手はルーマニアのSTEFAN Corina選手.ロンドンの時は,力強さが際立っていた.松本選手が決勝で戦った時も試合の入りは怖さがあった.「日本の技術」と「海外の力」が戦うというスタイルウォーズだった.松本選手は,勝負所で相手の技を返して投げるもポイントが取り消しになり,ゴールデンスコアへ.まさに,手に汗握る試合だったが,力が入りすぎたかSTEFAN Corina選手が背面側から足を刈って反則になった.終わり方は「うーん。。」と感じた方もいるかもしれないが,試合は攻防も多く,非常に素晴らしいものだった.皆さんもこの機会に振り返っていただきたい.

ちなみにではあるが,STEFAN Corina選手とは2015年アスタナで開催された世界選手権大会の決勝でも戦っている.STEFAN Corina選手は,2018年の世界選手権大会にも出場し,3回戦で出口クリスタ選手に敗れるも,現役を続けている.

スポニチの記事

松本薫 引退会見「子育てしながら野獣スタイルは難しかった」 - スポニチ Sponichi Annex スポーツ
柔道女子57キロ級で12年ロンドン五輪金メダルの松本薫(31=ベネシード)が7日、都内で引退会見を行った。昨年11月の講道館杯1回戦で敗退し、第一線を退く意向を表明していた。